OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Sadataka Torii

鳥居 定孝

36歳
会社員
愛知県
ゲイ

#007 2016年2月撮影

今考えると初恋は小学生の時、それはおかしいことだと感じていた。中学生の時には女の子を好きになろうとして、それはやっぱり無理で、僕はこのまま人を好きになれないのかなと考えた。そのまま恋などせず、あっという間の24歳、冬、仕事先で初めてゲイだという人に会った。よく覚えてる、あの衝撃。でも、そこでようやくテレビの中やインターネットだけの話ではなく、現実に「いていいんだ!」と、そして自分もそうなんだと認められた。

そこから遅い青春のスタート。たくさんの人に出会ったし、恋愛ソングの意味がわかったし、泣いたし笑ったし、とにかく楽しかったし、何より自分を好きになれたし、大切にできるようになった。

そんな大切な自分を誤魔化すことなく好きなものを好きだと言いたいという思いから、会社の上司や友人などにカミングアウトした。受け入れてもらえるのか、背負わせてしまうものはないかなど不安もあったけど、杞憂。好きな人たちの前で隠さない自分でいられることのありがたさは言葉で言い表せないし、とても生きやすい。

このプロジェクトを通して、かつての僕と同じように、どこかで自分自身を認められずにいる人がいるなら「いていいんだ!」って伝えたい。そして、日本でもカミングアウトしなくたって当たり前にセクシャルマイノリティが受け入れられるための一歩になると信じている。