Kazuko Toyama
外山 和子
31歳 |
フリーター |
愛知県出身 |
FTX |
#007 2016年2月撮影
私の最初のカミングアウトは大学のサークルの先輩でした。
小・中・高校、ずっと性に違和感がありそのことは隠さなければいけないことだと思っていたのです。それは義務だと思い込んでいました。他人と違うことでいじめられる。ということは学校ではよくあること。学校でうまく過ごしていくためには必然のことで、なんとなくぼかして話すことはあったけれども性に関しては隠すことが自分にとって当然なことでした。
大学一年の時サークルの部室でだらだらしていたら部室に遊びに来た先輩がうちに遊びにおいでよとドライブに誘ってくれ、二つ返事で車に乗り込み楽しく会話をしながら道中を楽しんでいました。その会話の中で先輩が
「私、バイで。たぶん、FTMだと思うんだ。」とカミングアウト。
私は驚きつつも
「俺もFTMっす!!たぶん」答えてしまっていました。
別にカミングアウトするつもりも何にもなかったのに似たような仲間がいたことへの喜びでとっさに言っていたのです。どういう話の流れでそのような話になっていたのかは昔の事なので覚えていないのですが、そこから私は変わりました。性自認もFTXに変わりましたが自らカミングアウトするようになっていったのです。こんなに近くに仲間がいたのだからまだ近くにもいるはずだと思って。
同じような悩みを抱えているヒト達へ。
確かにカミングアウトすることは勇気のいる事。
存在を否定されることもある。
でも、隠れて生きるより自分らしくなれるよ。
身近に仲間がいる事だってある。
だって、私たちはここに生きているから。