OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Koji Senda

仙田 孝治

39歳
会社員
愛知県出身
MTF

#007 2016年2月撮影

幼少の頃、近所の女の子と遊んでいる時も、「僕もスカートを履きたい」と思っていた。幼稚園のお遊戯会の時、ステージ映えするために口紅を塗られたとき、妙に嬉しかったのを今でも憶えている。

そんな僕は学校でいつも「独り」だった。

みんな、僕を避けていた。

修学旅行や林間学校のとき、男子が集まって風呂に入る、みんなの前で裸になるのがもの凄く嫌で、わざと仮病したりもした。

いつしか社会人となった僕はスーツを着る事を嫌った。スーツにネクタイというスタイルが男性であることを最も象徴するものと捉えていたから。だから私服で通勤、業務できる環境ばかり選んできた。そんな環境でも「もっと男らしい格好をしろ」と言われることが苦痛だった。

「男らしさ」って何?

その言葉に縛られる事なく、自分らしく生きたい。

好きな服を着て、なりたい自分になる。在りのままの自分に、自由に。

カミングアウトすること。それは自分らしく生きることへの第一歩だと思います。

幸いなことに、私の家族はカミングアウトしなくても、薄々気づいていたようで、LGBTについてとても理解してくれています。友人も実際に会ったり、SNSを通じて打ち明けましたが、その関係が変わらず続いています。何よりもカミングアウトして、在りのままの自分でいられること、自分らしく生きている現在、とても充実しています。

もちろん、カミングアウトするには、それなりの勇気と覚悟も必要。

家族の反対や友人関係が壊れるのでは、なんて思うと、なかなか言い出せず、悩み、抱え込んでしまうのもわかります。

でも、あなたは「独り」じゃないよ。

だから、殻に閉じこもらず、勇気を振り絞ってみて。本気でぶつかってみて。

その先にはきっと、あなたの進みたい道が待っているはず。

OUT IN JAPANを通じて、これからカミングアウトしようと考えている方々に僅かながらでも背中を押すきっかけになれたら嬉しいです。