Minami Imamura
今村 みなみ
21歳 |
学生 |
愛知県出身 |
バイセクシュアル |
#007 2016年2月撮影
家族や友人の多くにカミングアウトしてきましたが、いつもさらっと伝えるのでよく相手を驚かせます。でも決して、強い心の持ち主なのではありません。どちらかといえば、もろいけれど強くあろうとしている人です。
カミングアウトをするとき【自分のことをもっと知ってほしい】という願望があります。カミングアウトは、自分のための誰かへの告白。それがまさしく人生で最初にしたカミングアウトの本来の目的でした。
一方で、いつからか【社会にセクシュアルマイノリティの存在を発信する】という目的を意識するようになりました。まず周囲から認知を広めようと考えたのです。良い反応が返ってきたり、質問や相談を受けたりすると、素直にとても嬉しいです。でも実はこれ、自分を守るための予防線でもあります。つまり、否定的な反応を受けても、それは誰かのためだからと思って割り切るための考え方です。
傷つきたくないけれど伝えたい、でも怖い。その葛藤のなかで探り出したのが、【誰か】と【自分】のためという二面性を持つカミングアウトでした。だから、自分だけでなく誰かのためにと思うことで、毎回カミングアウトに挑戦できています。
「カミングアウトで傷つくのが怖い、でも本当の自分を見せたい。」と思っている人へ。別の理由付けをすることで少し背伸びして、特に気にしていない素振りでカミングアウトしてみてもいいのではないでしょうか。自分があっさりしていたら、案外相手もすんなり受け入れてくれることが多いです。とはいえ、もしこの方法を使うのであれば、ときには強がっていないあなたの姿を見せることがとても大切です。
わたしはきっと、これからも強くあろうとしながら、誰かのため・自分のためにカミングアウトしていきます。このカミングアウトストーリーが、あなたの勇気に繋がりますように。そして、社会がより良い居場所になりますように。