Saori Yamauchi
山内 紗織
33歳 |
会社員(営業職) |
愛知県出身 |
バイセクシュアル |
#007 2016年2月撮影
小学校にあがる頃、女の子をみて「自分が守らなきゃ」と感じる事が増えた。
体格が大きいわけではない、むしろ背の順で並べば前から5番以内の小柄さ。
一方で、小中学校と好きな男の子も居た。
よくわからないまま社会人になり、20歳の頃、携帯に入ってきた広告(迷惑)メールにゲイカルチャーを知る。後にも先にもその1通だけ。リンク先のURLを恐々辿り、半ば勢いで単身・人生初のクラブイベントへ。
そこでの出会いで、私の生きてきたそれまでの時間にようやく名前がついた。
あの時のシーンは今でも鮮明。
セクシャリティーを伝えると、「どちらも選べていいね」と言われることがある。確かにそう。
けれど「どちらも選べるから悩む」ことも案外多い。それは今でも。
悩むことは辛い、けど悪くはない。
悩んだ分だけ、成長してこれたし、その度、掛け替えのない出会いと愛情に巡り会えた。
今 私が笑っていられるのは、一緒に笑ってくれる友人・知人と、
「おまえの人生だからおまえが責任を取れ」と言ってくれた家族と、
先の先輩方が灯してくれた道標のおかげ。
今でこそ情報やコミュニティは増えたものの、当時は地方は数も少なく、それを維持していくことは特に強い心が必要だったと思う。だから感謝しきれない。
あの場があったから、「成長したい」と思ってこれた。
自論になりますが、「すべての物事には良い面と悪い面がある」と思う。
ならばそこに自分の希望と努力を加えて、僅かでも良い面に傾いたらいい。
きっとこれからも、その繰り返し。
私のアクションが、僅かでも微かでも、次の誰かの灯りとなれば良い。