OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Asami Nisikawa

西川 麻美 (右)

41歳
自営業
東京都出身
クイア

#001 2015年3月撮影

初めてのカミングアウト相手は妹なのですが、普段から妹には特に隠し立てをしていなくて、好きな人が出来ればその人の名前を言っていました。 だから、「初めてのカミングアウト」と言っても、単に「○○ちゃん(同性)と付き合うことになった!」と言っただけでした。

年齢を経てからも、しよう!と思ってカミングアウトしたことはなく、「言わない方がこの人と関係おかしくなるかな」というタイミングでふと明かしてしまうことが多いです。 例えば、好みのタイプの異性を尋ねられた時、付き合っている人について聞かれた時、家族構成について突っ込まれた時(「親戚」の女性と暮らしている、と言っているので、「なんで?」と聞かれた場合)、彼女と結婚式をした時、会社の人事に掛け合う場合…などなど。 「私の秘密を打ち明けます」みたいだと重いかな、と思って、なるべくサラッと言える機会を狙ってきました。

しかし、こう世の中が同性間のパートナーシップについて盛り上がってくると、もっと不特定多数の人に戦略的に言った方がいいかな、と思う昨今。 「さあ、言うわよ!」みたいなカミングアウトをしてもいいのかな、という気もします。 来年は勤続10年で、仕事の評価が高ければ、全社員の前でスピーチする機会があるのでそのスピーチが運良く回ってきたら、そこでカミングアウトしようかな、とも考えてみましたが。 まあ、これは運次第ですね。

Haru Ono

小野 春 (左)

43歳
会社員
東京都出身
バイセクシュアル

#001 2015年3月撮影

母に初めてのカミングアウトをしたときは、本当に最悪でした。ちゃんと考えて伝えられた訳では全くなく、ただ抱えきれなくなってぶちまけてしまった。母に甘えていたのだと思います。

最悪のカミングアウトから数年。当初は困惑しきっていた母からの「何があってもあなたの味方です」の手紙。自分をまるごと受け止めてもらったように感じました。

私もいま、パートナーとともに子育ての最中だけれど、子どもたちに対して、あんな風に、まるごと受け止めているよというメッセージを送れているだろうか、とふと立ち止まります。

私にとって、あのカミングアウト体験は、子育てをしていく上での大切な指針になっているように感じます。子どもに「まるごと愛している」と伝えることの大切さ。誰かからまるごと愛されていると感じられることが、どれだけ力をくれるのかを、あのとき体験させてもらったから、私も私の子どもたちに、伝えていかなければと思います。」