OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Yusuke Kitamura

北村 裕介

32歳
金融業
千葉県出身
ゲイ

#001 2015年3月撮影

皆さん、「自分自身に対してカミングアウト」出来ていますか?

大切な人にこれから考えている人、まだ出来ない人、する必要を感じない人、色々いると思います。色々いていいんです。でも、自分に対して出来ている人はどれだけいるでしょうか。

僕にとっての初めてのカミングアウトは大学1年の終わりに同じサークルの異性愛者の友人に対してでした。相手の信頼を込めた会話に、自分は嘘でしか返せない。その「うしろめたさ」に苦しくなってしまっていました。そんな自分にありのままぶつかってくる彼に対してカミングアウトをしたのです。「あの時のお前は本当に辛そうだったよ」と笑いながら言う彼は今でも大事な「親友」です。

それから大学で、アメリカの福沢諭吉とも、またバイセクシュアルとも言われる現代詩人ウォルト・ホイットマンから自己の尊厳と平等の意識、そして声に出す大切さを学びました。その後、会社に勤めながら、東京国際レズビアン&ゲイ映画祭でのボランティア活動を通して様々な方々と出会い、仲間ができ、少しずつ自分に対して誇りを持てるようになりました。

そんな僕も、現在は家族に対しても職場でもカミングアウトをし、人材開発部でダイバーシティ&インクルージョンを推進する立場で働いています。
こうして振り返ると僕にとってカミングアウトは人生そのものです。人々とのふれ合いや、学問、様々な活動を通して「自分は自分で良いんだ、誇りを持って良いんだ」と、自分に対してカミングアウトをしながら、少しずつ外に対してもカミングアウトをしてきました。

「自分に対してカミングアウト」さえ出来ていれば、自ずと外へ向いていくと思います。その時に自分がしたい相手、したいタイミングですれば良いのです。自分に誇りさえあれば、それがたとえ望んだ結果じゃなくてもしっかり向き合っていけると思うからです。まずは自分自身に誇りを!君は君で大丈夫だから。頑張って下さい!