OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
main-image

Hideko Tsutsumi

堤 日出子

21歳
アパレル
福岡県出身
バイセクシュアル

#001 2015年3月撮影

17歳の春、留学から帰国して数ヶ月が経った頃、年上の彼女ができました。共通の知人を介して彼女と出会い、ほぼ一目惚れに近い感覚で私たちは付き合うことになりました。私はまだ17歳で、彼女は20歳。私は彼女以前に何人かの同世代の女の子と恋愛をしてきましたが、10代にとっての三歳の差は、その濃さや深みは以前と随分違うものでした。その彼女がはじめて両親に紹介したいと思った恋人でした。

梅雨のある晩に、思い切って実は彼女がいると両親にカミングアウトしました。その時の両親の反応はとてもアッサリしていて、内心はどうだったかなどは少し緊張していた私には分かりませんでしたが、両親はソレを上手に受け止めてくれました。それからは、彼女と家族揃って晩御飯を食べたり父が彼女とお酒を呑んだりと、家族は私達を暖かく、”普通”に受け入れてくれました。

しかし、家族には色々な形があり、生きる環境も宗教も様々です。彼女の家は、同性愛を受け入れる事ができませんでした。私との関係が暴露た後は、家族は色んな方法で私と彼女を別れさせようとしました。何度か別れたと嘘をついては暴露て離されてを繰り返し、その当時18歳だった私は4月に上京をひかえ、彼女は就活の年。これもタイミングだったのかもしれませんが、別れる事を決めました。

21歳の今、辛かったと思う日々を振り返ってみれば、正解でも不正解でもなく、自然な事であったと思います。異性間にも同性間にもある、節目と別れを私は経験したのでした。

これから両親にカミングアウトする人たちへ、私が言える事は何があっても家族は家族であるということ、どのような形でも愛されている事を忘れないこと。私の元彼女も、形はどうであれ家族に愛され守られていたのです。それでも尚、誰が誰を好きになるかは個人の問題です。それは誰にも邪魔できない素敵なものです。素敵な恋愛をしてください。