OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
main-image

ASUMI MURASE

村瀬 明日美

25歳
看護師
愛知県出身
FTM/パンセクシュアル

#017 2019年4月撮影

「自分はなんだろう…?」

そう思ったのは高校3年生の時でした。中高一貫女子校にスカートは嫌々ながらも通っていました。周りの友達に恵まれていた為、ありのままの自分で生活しており違和感はあるものの、そこまで苦痛を感じたことはありませんでした。

大学に入学してから、より一層男性への憧れが増しました。大学3年生の時、SNSでFtMという存在を知りピッタリと型にはまったような気持ちになったのを今でも覚えています。

僕は僕として生きていきたい。そう思い、周りへのカミングアウトが始まりました。「男性である僕として生きること」に強く憧れ、それが自然であると思ったからです。
友達からは「大丈夫。何となくそうかなって思ってたよ。」「男でも女でも変わらないよ。好きな方で生きたらいいじゃん!」とポジティブな言葉を沢山送ってくれました。

しかし、未だに親にはしっかりとカミングアウトできていない状態です。今は自分の意思で治療を進めていますが、いい事だとは思っていません。やはり、親の助けがあった方が楽な部分もあります。
既に変化するところはしているので両親は察しているとは思いますが「あえて場所を設けて言わなくてもいいのでは?」と思っています。

今、自分の事で悩んでいる人へ。
世の中、様々な人がいますが「ありのままを曝け出しても受け入れてくれる人は必ず居るという事」「生きる事は辛くもありますが楽しい事も沢山ある」ということは覚えていて欲しいです。
ただ、カミングアウトが必ずしも明るい未来や輝けるための一歩とは限りません。そこで失うものも少なからずある事もあります。その先に今まで以上の困難があることも無きにしも非ずです。
しかし、受け入れてくれる場所や人は必ずいます。自分だけで悩まず、色々な人に会って相談して考えてください。悩んでいる時こそ人と会って話してみてください。