OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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ERIKO YOSHIDA

吉田 絵理子

39歳
医師
東京都出身
FTX・バイセクシュアル

#017 2019年4月撮影

思春期の頃、自分は女なのに、女の人を好きになったり、スカートをはいたりお化粧することが極端に嫌なのは何でなんだろうと悩んだ。でも友人や家族はそんな私を受け入れてくれ、葛藤を隠さずに生活できていた。
カミングアウトが急に難しくなったのは、医学部に入ってから。周囲の雰囲気からカミングアウトすることは自分の未来を奪う行為のように感じ、押し黙るようになった。働き始めてからも、その感覚は変わらなかった。
ただ、医療現場はこのままでいいのかなと疑問に感じるようになった。残念なことに、多くの医療者はLGBTQ+のことを知らず、時に差別的であると肌で感じていた。自分も含め、誰もが安心して受診できる医療機関を増やしたい。悩みに悩んで、当事者医師としての講演活動を始め、職場でもカミングアウトした。とても怖かったけれど、私の仕事にセクシュアル・マイノリティとして過ごしてきた苦悩は確実に生かされている。胸を張って生きようと思った。
カミングアウトした後は、以前よりずっと生きやすくなった。職場の人達は、むしろ私の活動を応援してくれている。結局、一番の壁は自分の恐怖心だった。

かつて”Gay is Good”というスローガンが解放運動で使われていたと本で読んだ。いい言葉だなと、じんわり心に残っている。私は、これを読んでくれたあなたに伝えたい。”You are Good.”
あなたの勇気のこもったカミングアウトが、あなたの未来を切り開きますように。