OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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YUKI TORIYAMA

鳥山 侑希 (左)

27歳
フリーター
愛知県出身
ゲイ

#017 2019年4月撮影

僕の「カミングアウト」はみんなみたいに大それた”秘密の暴露”とかではなかった。
‪なぜなら、僕は比較的ゲイに寛容な人達に囲まれていたからだ。
‪カミングアウトすると心の距離が少し近づいた気がして、友達も打ち明けたことに喜んでくれたり、僕はカミングアウトが好きな方だ。
‪でも最近、「マイノリティへの理解の強要」みたいな風潮が見えるシーンがあって、僕はそれが正直少し苦手だ。
‪誰かがマイノリティに理解がないとわかった途端みんなでいじめるのは違う気がするし、ゲイの中にも女性が苦手な人もいるし、ゲイが苦手な人がいてもいいと思う。
‪ただ、お互いの存在は否定せず誰もが自分の生き方を好きになれる、そんなポジティブなカミングアウトが増える時代が来るといいなと、僕は思う。

JAKE SHIROYAMA

城山 ジェイク (右)

20歳
フリーター
神奈川県出身
ゲイ

#017 2019年4月撮影

自分にとっての”カミングアウト”とは、最初の内は自分が自分でいるために必要な行為だった。
‪きっかけはふとした出来事だった。
‪高校に入学したての時に、親との喧嘩でつい口が滑った。
‪案の定両親からは”ゲイは人間ではない、気持ち悪い”、”前世での行いが悪かった罰だ!”等と言われ悲しさ怒りと呆れで家を出た。
‪なんとなく拒絶される想像はできていた、以前にも、小学生だった時には初恋の同級生の男子にカムアし、告白したら次の日にはみんなが知っていて毎日”ホモは死ね”等のメールが届いていたし、その時から自分という存在は誰にも受け入れられないだろうと覚悟はしてた。
‪でもその反面、きちんと話を聞いてくれる人もいたし人を見極める目を養うという意味では悪いことばかりでもなかった。
‪今では、特にカムアもせず、隠してもいない、いわゆるオープンに生きている。
自分が‪誰かと関わる上でわざわざセクシュアリティなんて気にしないし、それを聞いて関係が変わるわけでもない。
‪もしかしてゲイなの?って聞かれたらそうだよと返す、彼女はいるの?と聞かれたら彼氏ならいますよ笑、くらいのラフさで生きてるし、自分にはそれくらいが丁度良い。
‪今では親とも仲直りし、彼氏がいる事、同棲している事も伝えてあるし、応援してくれている。
幼稚園の頃からの幼馴染や、職場や中学の頃の友達も僕の事をゲイだと知っていても仲良くしてくれてる人はいるし、今はとても幸せな環境にいると思う。
‪理解の出来ない人に、その人にとっては膨大な量の未知な知識に対して理解を強いたり、理解出来ない人を攻撃・排除したりするのも多様性とは違う気がするし、
セクシュアリティのカミングアウトに限らず、みんながみんな、自分の生き方をわざわざカミングアウトなんかせずに、お互いを尊重し、理解はできずとも認め合い、適切な距離感で心地よく生きていける世の中になるといいなと思う。