僕は就職を機に自分に正直な生き方をしようと決意しました。

最初に伝えたのは家族でした。それまでの人生で一番と言っていいほど緊張し、どんな言葉を発したのか、覚えていません。

それでも家族は僕の生き方を受け止めてくれました。

「男でも女でも、自分たちの子どもに変わりはない。」

父親の言葉が、強く印象に残っています。

カミングアウトをして、僕は人に恵まれていると強く思いました。

受け入れてくれた家族。

僕の在り方を受け入れ、応援してくれる職場の人たち。

僕がFTMだと知っても、変わらず接してくれる友人。

そして、僕が僕でなければ出会うことのなかった大切な仲間。

周りの人に感謝をすること。そんな当たり前のことを大切にしていかなければいけないと思いました。

カミングアウトにはとても勇気が必要で、一歩を踏み出すのは中々難しいことです。

それでも、踏み出した一歩がきっかけで気付けたことがあり、出会うことができた人がいます。そうして得られたものが、また次の一歩に繋がっていくのではないかと思います。

OUT IN JAPANへの参加を通じて、誰かの勇気ある一歩に繋がることを願っています。