OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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KANAKO NAKAMURA

中村 果南子

24歳
会社員
青森県出身
アセクシュアル

#017 2019年4月撮影

わたしはアセクシュアルを(今のところ)自認しています。わたしにとってのカミングアウトは、自分のラベルを剥がす行為でした。どうしても、自分はセクシュアル・マイノリティだと考えると、一人ぼっちな気持ちになってしまうことがありました。だって「誰かを恋愛的に好きになるのが当たり前」の社会で、その感覚わかりません!というのは、とても怖かったんです。でも、本当に怖かったのは、自分が「当事者」としてみられることだなと、ある時、ふと気付きました。それって、今までアライでありたいと思っていた自分にも、共にありたいと思っていたセクマイの方々にも不誠実だなと思いました。それに、わたしは、十分に愛に満ちた関係性を知っているし、それで十分だったんです。それを知って欲しかった。足りなくないことを知って欲しかったんです。そして、もし、誰か、違和感を持っている人が周りにいるなら、隣にいるよと伝えたくてカミングアウトしました。
カミングアウトをした後も、理解のない言葉や、この世界がいかに「誰かを好きになることが前提」の社会であるかを突きつけられて傷つくこともありました。これからカミングアウトをしようと思っている方は、カミングアウトはゴールではないことはきっとお分かりかと思います。恐らくその後も傷つくこともあるでしょう。でも、あなたはあなたで、セクシュアリティはあなたを説明する一部分でしかありません。
今、セレブと言われる人たちも自身のセクシュアリティについて公表したりして話題になっています。でも、それでもテレビの向こう、スマホの向こうの話では響かないことがあります。好きなアイスや、遅刻しがちな癖や、虫が嫌いなところや、そういう些細なことを共有しているあの人には、あなただからこそ届けられる声があります。自分の心理的安全性は確保して、無理せず、少しずつ少しずつ、伝えていきましょう。
Happy Pride! Im proud of YOU!