KEIKO AOKI
青木 慶子
20歳 |
大学生 |
愛媛県出身 |
パンセクシュアル |
#017 2019年4月撮影
私は元々ストレートでした。詳しく言うと、「自分はストレートだと思っていた」と言った方が正しいかも知れません。
それは単に今まで好きになった人がたまたま男性だった、というだけの話で、今の恋人と付き合ってから「自分は人を性別で見ていない」ということに気付きました。
正直、自分の恋人が同性だと他人に明かすことがカミングアウトであるという意識を持ったことはありません。世の中の人はこれをカミングアウトと言うかもしれないけれど、そう言ってしまうと自らが自らを異物としてしまう気がするし、私にとって恋人の話をする事はたわいのないただの恋愛話に過ぎないからです。
近い未来、私たちが自らのセクシャリティや恋人のことを話すときに、カミングアウトという言葉を使うことや異物とされることがなく「へぇそうなんだね」と、流すくらいの反応が返ってくる、要するに普通の話として受け入れてもらえるような世界になってくれればいいなと思います。
私はカミングアウトとは「ただの自己紹介の一節」のようなものだと思っています。自己紹介で好きな食べ物や趣味を言うように、言おうと思えば言うし、言い忘れてしまうこともあるし、明かすことで自分や恋人が傷つきそうだなと感じたら言わないようにしています。
身勝手な言葉かもしれませんが、勇気を出して一歩踏み出すのも、話す相手を選ぶのも、胸に秘めておくのも、結局は自分が幸せでいられる方法を見つけることが大切だと思っています。
全てのセクシャリティの人々が日々を幸せに送れますように。
そして、愛する人と堂々と手を繋いで歩ける世界になりますように。