OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Mao Mori

森 茉央 (左)

26歳
学生
東京都出身
レズビアン

#001 2015年3月撮影

ここ数ヶ月、ある人にカミングアウトしようかどうしようか、悩み続けています。
相手は大学のお友達で、仲良くて、もっと仲良くなりたくて、いろんなことを話してくれて、私もいろんなことを話したい、そういう相手です。
おそらく、シスジェンダーでヘテロセクシュアルだと思われます。
彼女には私とパートナーのことを、もっと実態に即したかたちで知っていてほしい、と思ったのですが、なかなか言えないまま時間がたってしまいました。
どうして二の足を踏んでいるのかと言えば、うまくいかないことを恐れているからです。
彼女との関係がぎくしゃくしてしまったらどうしよう。距離を置かれてしまったら。
かつてカミングアウトした人の、悪気ない一言に傷ついたときのことも脳裏をよぎります。
このままカミングアウトをせず、友達付き合いを続ける、という選択肢だってもちろんあると思います。
いつだって、カミングアウトすることがすべてではないのです。
しかし同時に、私の生き方を適切に伝えられないのは、
こんなにももどかしく不便なことだったのだな、と改めて感じています。
最近はずっと居心地のいい場所にいたから、忘れかけてしまっていたことです。
カミングアウトする選択もしない選択も、どうか、私やあなたの大事な居場所をつくる手助けになりますように。

Naoko Yamashita

山下 奈緒子 (右)

22歳
デザイナー
東京都出身
FtX/レズビアン

#001 2015年3月撮影

私にとって、カミングアウトは自分のことを自分でかたちづくるための方法のひとつです。
私自身に対しても私以外の誰かに対しても、
小さなカミングアウトを少しずつ重ねていくことで、
段々と自分のシルエットが現れていくような感覚があります。

カミングアウトには開放感や喜びだけではなく、
時にはうまく伝わらないもどかしさや痛みが伴うこともあります。
自分が正解だと思ったことを引き寄せつつも、
定期的に自分がしんどくなっていないかを点検して、
どういったかたちが自分に馴染むのかを休憩を挿みながら探し続けていきましょう。