カミングアウトは、誰かに促されたり無理をしたりしてするものではない、と私は思います。
人間関係においてしばしば偏見からくる苦悩に苛まれたり、傷つけたり傷ついたりするのは、何もセクシュアルな問題に特化している訳ではないですし、どの社会にも自分の中にも偏見の罠は潜んでいます。全ての人に個性があるのなら、その個性的な、マイノリティならではの視点で、良き理解者と共に性の問題に拘らず、偏見や差別、権力や格差や尊厳について語り合う自由と、それ等を俯瞰する感受性を手放さないようにしなければ、と思っています。