OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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HISANORI HASHIMOTO

橋本 寿憲(体育cuts) (右)

48歳
音楽家
広島県出身
ゲイ

#009 2016年4月撮影

「ゲイの存在が認められてる昨今」等と世間では言われていますが実際は「マシになってるだけ」であり、認められてるわけではありません。あえて言うとカミングアウトは世間との戦いです。ともすれば振り払おうとしてくる世間の手のひらをしっかりと握る事なんだと思います。胸を痛める事も涙を流す事もあるでしょう。でも胸を張って僕は僕だと言えた時、握りしめたあなたの手のひらの中にキラキラした光る石を見つける事が出来るのでは無いでしょうか。

KEI OTANI

大谷 景(KeiCHANG) (左)

43歳
イラストレーター
東京都出身
ゲイ

#009 2016年4月撮影

世の中にはセクシャル・マイノリティのことを受け入れられない人、偏見を持っている人がたくさんいます。それはどうしようもないことだし、「相手が変わってくれるかもしれない」という期待はたいてい裏切られます。だから「カミングアウトはした方がいい」などと乱暴なことを言うつもりはないし、クローゼットでいる人を非難する気もありません。偽装結婚だって必要ならばすればいい。

自分の場合も「母と姉がゲイに偏見がない」「ゲイを理解できない父は母と離婚してどこかへ行ってしまった」「独身であっても特に何も言われない職場」「パートナーのご両親にも受け入れられた」という状況がたまたま重なったので、今までゲイであることを隠さずに生きてこられただけです。

だけど、もし幸運にもカミングアウトができそうな環境にいる人には、積極的にしていってほしい。いくらテレビにセクシャル・マイノリティの人がたくさん出ても、それを見ているマジョリティの人にとっては「自分に関係のないテレビの中の人」なのです。そうではなく、身近にセクシャル・マイノリティが存在すること、自分の生活の中にそういう人がいるということを実感してもらうことが大切だと思います。

以前いた会社の上司にカムアウトした時「ゲイとかは苦手なんだけどお前のことは好きだ」と言ってもらえたことがとても嬉しかった。そういう人が少しずつでも世の中に増えていってくれることを祈っています。