OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
main-image

MATT FURDA

マット フルダ

27歳
翻訳者
アメリカ出身
ゲイ

#009 2016年4月撮影

オレは19歳の時にお母さんにカミングアウトしました。それは、エルトン・ジョンとビリー・ジョエルのダブルライブといういかにもゲイらしいイベントが終わったあとのことでした。

ずっと疑問に思っていた自分のセクシャルオリエンテーション(性的指向)を、大学二年生になってからようやく理解し、受け止めることができました。そして、お母さんに打ち明けたら、すんなりと受け入れてくれて「私たちの子供だから、あなたは何であろうと、いつまでも愛し続けるわ」と言ってくれました。お父さんも兄弟も友人たちも同様に受け入れてくれたので、ほぼ難なくカミングアウトできました。

しかし、それはOUT IN AMERICA。自由の国と言われる我がアメリカでは、オープンに生きている人がたくさんいます。ヘイトクライム(憎悪犯罪)が今でも起こっているものの、社会は全体的に寛容になってきています。比べれば、日本はかなり保守的な国で、セクシャルマイノリティ(性的少数者)に対して偏見を持つ人が多いと感じます。ただし、それはLGBTQのことが嫌いだからではなく、知らないからです。つまり、知識の問題です。

人間は、知らないものを恐れる傾向があるわけで、思わず拒んでしまいます。そこで、自分はできる限り周りの人に伝えています。オレはゲイです、と。会社の同僚や友達、自分のことを「ひとりの人間」として知っている人にカミングアウトすることで、LGBTQに対する誤解を解くことも、LGBTQにおける知識や理解を普及させることもできるからです。ある種の教育だと思っています。

こうして一人ひとりにカミングアウトしていくことで、だんだんと理解してもらい、偏見をなくしていけるとはずです。OUT IN JAPANでいることは、この社会を改善していくことです。それは、オレにだけできるわけではなく、あなたにもできるわけです。勇気を振り絞って、理解のある世界を一緒に創っていきましょう!