クリスチャンホームに生まれ、教会に行くのが‘当たり前’で、神がいないなんて考えたこともなかった子供の頃の私。

ゲイであることに気付いた6年生の頃から「私は悪い存在なの？」と怯え、教会に行くのが怖い時期も、ストレートにならなければと悩んだ時期もあった。

20を過ぎてもゲイの自分とクリスチャンの自分との間で彷徨い中途半端だった私が、同じ立場にいる人々と出会った時に、初めて自分はこのままでいいんだ、と感じた。腰掛ける椅子をやっと見つけたような安堵感と、力んでいた心がほぐされる解放感があった。それは、彼らを通じて「どっちもあなたなのだよ。」と、神が言っているのに気付いた瞬間でもあった。

もし今の今、過去の私のように自分のセクシャリティと宗教の間で動けない人が一人でもいるなら、「私もそうだったよ。」、と告げたい。自分自身を肯定出来ずに悩む人がいるなら、「クリスチャンでゲイでレザー好きな私をそのままでいいと言ってくれたように、ありのままのあなたを神は望んでいるよ。」、と伝えたい。

今もなお、座る場所もなく暗闇の中で彷徨っている人がいるなら、今度は私が伝える側になりたい。