DAIKIRO KAWANE
河根 大貴朗
32歳 |
教諭 |
埼玉県出身 |
ゲイ |
#015 2018年5月撮影
私にとってのカミングアウトとは、自分が生きる意味のひとつである。幼少期、同年代の子どもたちから「オカマ」「オトコオンナ」などと言われ、傷ついた時にすがった相手は、母だった。しかし、そこで母からかけられたのは「悔しかったら、男らしくしなさい」との言葉だった。それは悔しさと同時に「自分らしさを犠牲にしてまで生きるなら、その存在意義は無い」と言う感情を与えた辛い経験だった。それ以来、常に「自分らしさとは何か」と言う問と向き合ってきた。そんな中、力になってくれたのは、同じセクシャリティの友達だった。彼らと出会えた事で、「ありのままの自分で生きて良いのだ」と言う自信が得られた。それ以来、職場でも信頼出来る同僚数名に、カミングアウトをしている。それは、1人の教育者として、「子ども達に自分と同じ様な苦い経験を味わって欲しくない」と言う思いがあるからである。社会、そして教育現場でも、もっと一人一人がその人らしく生きる事が出来る様にしていく。それが私の責務なのだ。
そんな私からの、次の誰かの勇気あるカミングアウトにに向けて。決して、1人で悩まないで欲しい。誰しも必ず周りには支えてくれる人がいる。そして、あなたのその勇気には、絶対に応援してくれる人の力が有るのだ。その新しい一歩が、全ての人に良い影響をもたらしてくれますように、心より願っています。