OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
main-image

TAKASHI KADOKURA

門倉 貴志

39歳
教員
東京都出身
ゲイ

#015 2018年5月撮影

自分の人生の当事者は自分なのだから、自分のことをいちばん大切にするべき。
社会は、そんな「自分」がたくさん集まってできているのだから、みんなのこともいちばん大切にするべき。

シンプルだけど、教員を15年間続けてきて、子どもたちと一緒に考えていきたいテーマは、最終的には全てここに収斂されるんじゃないかと思うようになりました。
自分やみんなの人生も、その生きやすさも、生きづらさも、全部を互いに抱きしめ合って、「自分もみんなもいちばん大切にするってどうすることなんだろう」と考え合って、そして学ぶチャンスをみんなに等しくもたせてあげることが、学校の大切な役割なのかなと感じています。

そして、私にとっての「自分もみんなもいちばん大切にすること」の第一歩が、自分のことを知ってもらうことでした。
いろんな君がいていいんだよ、それを言っても言わなくてもいいんだよ、自分で選んでいいんだよ、選んだことが人と同じじゃなくてもいいんだよ、一人ひとりが選んだことを互いに応援しあえばいいんだよ…
そんな思いを私自身実感したいし、みんなとも分かち合いたい…そう考えて同僚たちにカミングアウトしました。「一緒に考えたい」「一緒に勉強したい」そう応えてくれる仲間の声にたくさん励まされました。

私の場合は、カミングアウトそのものが、その後の勇気にもつながりました。でも、それだって、人ぞれぞれ。
カミングアウトするもしないも、そのことがあなたの生きやすさに、そしてあなた自身をいちばん大切にすることにつながると思うなら、その判断を心から祝福したいと思っています。それがきっとまた別の人を「いちばん大切にすること」につながると思うから。