OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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REIJI INAMI

伊波 礼司

25歳
ブロガー
長野県出身
FTX/レズビアン

#015 2018年5月撮影

僕は、自分の親にはカミングアウトができませんでした。
たぶんこれからも一生できないと思います。
それはいつか結婚して孫の顔を見せてもらえると思っている親の期待には、絶対に応えることができないからです。
それでも家族以外の場所で素の自分のままでいられる居場所ができたとき、男でも女でもいられなかったことを、Xジェンダーであることを受け入れてもらえたとき、生まれてはじめて生きた心地がしました。
誰もかれもにカミングアウトをする必要はありません。
でもどこかに素の自分のままでいられる場所ができたら、それはそのまま生きていくことができる理由になります。
自分とは何なのか。
その命題と取っ組み合って戦ったトランスジェンダーの人たちはきっと強い。
治療をしているからえらいとか
化粧をしたらダメだとか
そんなの誰が決めたんだろう。
他でもない自分自身の在り方は自分で決める。
化粧も、服装も、一人称も、振る舞いも、性自認もすべて。
それが、僕たちが生きていくための覚悟です。
そしてその表明がカミングアウトなんだと思います。
皆さんのカミングアウトが、どうかポジティブな結果になりますよう祈っています。