OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
main-image

TOKIE SAIKI

齋喜 逸江 (右)

31歳
会社員
埼玉県出身
FTM

#015 2018年5月撮影

私が初めて「女性が好き」と両親にカミングアウトした時、「世間でそんなの通用しない。」「おかしいんじゃないか。」などと言われました。
当時の私もまだ自分がなんなのか分からずに悩んでいました。
「性同一性障害」という言葉を初めて知った時に私はこれだ(性同一性障害)と自分で思うようになりました。
社会人6年目でようやく病院に行くことを決め、「性同一性障害」と診断され、それを両親に見せ再度カミングアウトしました。
両親に「違う病院で診てもらったらどうだ」と言われましたが、私はどこに行っても自分の気持ちがそうなんだから変わらないと思うと伝えました。
同時に、友達にもカミングアウトをすると「トキはトキで何も変わらないじゃん」と言ってくれてとても嬉しかったです。
私が生まれ育った地域は田舎の方だったので、性的マイノリティの情報不足や偏見があると私自身そう感じました。
これを機に性的マイノリティの人たちは身近にいるということを知ってもらえたらいいなと思いカミングアウトしようと決心しました。

AYANA SAIKI

齋喜 綾菜 (左)

29歳
会社員
埼玉県出身
パンセクシュアル

#015 2018年5月撮影

私は正直、自分がLGBTのどこに所属するか分かっていません。
カップルとして参加しましたが、私達は夫婦です。そして、私の主人はFTMです。
私は彼と付き合うまで、自分自身ストレートだと思って生きてきました。

でも、彼と出会い、彼のことを好きになりました。彼とは前職場で出会いましたが、その頃の彼はまだ女性として働いていました。彼が性同一性障害なんだとカミングアウトしてくれた時は、さほど驚きもしませんでした。
私は彼の人間性に惹かれました。そして、彼のことを知りたい、彼のことを理解したいと思ったのです。
そんな私は、他人から見ればレズビアンかもしれないし、バイセクシャルかもしれない。自分自身よーく考えてみると、パンセクシャルが近いのかな?とは思いますが、正直私のセクシャリティーがどれかとか…どうでもいいのです。
ただ、私は彼が好き。それだけで十分ではないでしょうか?

…と、偉そうなことを言いつつ、彼がFTMであることを、家族や友人に言うことを躊躇う時期が私にもありました。彼は受け入れてもらえるのか、こんな私は受け入れてもらえるのか、不安で仕方なかったけど、受け入れてくれた家族・友人には感謝しています。そして、今では自分自身のこと、彼のこと…隠さず生きていきたいと思っています。

カミングアウトが全てではないし、私は性別適合手術に大賛成なわけでもありません。ただ、今の日本には、そうしなければ結婚できない現状があることを知って欲しい。
愛する人を自由に愛し、本来ならばカミングアウトも必要のない世の中に。そして、愛する人と自由に結婚する権利を皆、平等に与えられることを願っています。