OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
main-image

FABRE OLIVIER

ファーブル オリビエ (左)

50歳
会社員
フランス出身
ゲイ

#015 2018年5月撮影

いまから思えば「なんでこんなに悩んだんだろう」と。

しかし、両親の離婚が父がゲイだったのが原因の一つを幼く知ったのが逆にあだになり、「母を傷付いた父になるもんか」と私は変な意地になっていた。また来日してから私は小中高の男子校で「オカマ」と頻繁 にからかわれていたのもその意地を強化したかも。心の奥底で分かっていたのだが断固として認めたくなかった。

気がつけば社会人なっても葛藤していた。

が、突然会社から海外出向命令に行った国では上司がレスビアンで部下にその彼女がいて、他にも同僚にオープンに働くゲイとレズビアンが数名いた。そこにいたストレートも交じってお互いの週末のオフの話や恋愛話しを話したり、聞いたりした。こんな世界がある。それに私もこの世界に居られると思い始めた。

ある日、同僚のレズビアンと仕事帰りに飲んでいたら、彼女に

「ね、俺もしかしてゲイかも」と言った。

しかし、それを言った瞬間、心の中の靄が消え、目からウロコが落ちた。

「いや、俺はゲイなんだ」と強調し言い直した。初めて他人にも自分にも言った。

彼女からは

「それ良かったね、」と言ってビールのおかわりを奢ってくれた。

その後数週間には同僚全てにカミングアウトして、日本にいた親友は帰国して言った。

シングルマザーで育ててくれた母にはもう少し時間が必要だったけど、最終的には言えた。

「分かっていたわ。あなたから言い出すのを待ていた」と母に言われた時は、いまネットによくあるカミングアウト動画のように号泣した。

いま思えは本当に家族、友達、会社に恵まれていたんだなぁ、と「なんでこんなに悩んだんだろう」

TORU YAGI

八木 亨 (右)

39歳
会社員
埼玉県出身
ゲイ

#015 2018年5月撮影

実家の炬燵に入りながら母に『私は男性が好きでフランス人男性とお付き合いをしているよ。』
と話した事が家族への初めてのカミングアウトでした。
その後、父、姉、兄とカミングアウトをしたものの、両親はまだちゃんと受け入れが出来ていないかな!?と言うのが正直な気持ちですが、最近は実姉や甥っ子(兄の子)、姪っ子(姉の子)がパートナーと同棲している家に泊りに来る機会もあり、皆でご飯を食べたりできているので、徐々に家族との距離が近くなっている気はします♪♪
職場ではゲイだとOpenにしていて(ばれてるケースが多い)、ゲイだという事で差別を受けたことはなく、逆にパートナー同伴で参加できるイベントも多く、とても理解があり働きやすい素敵な会社だと思っています(笑)

カミングアウト。それはとても勇気がいる事。時には人間関係が悪くなったりする場合もあるかもしれません。なので、一概におススメする事はしませんが、自分が自分らしく生きるためには通らなくてはいけない道だとも思います。友人の力など借りられるものは最大限活用し、焦らず、自分のペースで1歩ずつ進んでいく。それでいいと思います♪♪