いままで自分は、頭のどこかで“カミングアウト＝決心”という考えがずっとありました。

それは、カミングアウトという言葉が出てくると、よく「勇気を出して」とか「大切な人だから」とか、そういう言葉とセットとなって使われている事が多くあったからだと思います。

だからこそ、もし自分がカミングアウトをする時は、何かを変えようと強い決意をした時なのだと思っていました。

しかし、プロジェクトのスタッフの方から「ゲイの方ですか？」と聞かれ、何の迷いもなく「はい」と自然に答えている自分がいて、なんだか嬉しいような、いままでの自分が滑稽に思えるような、そんな気分になりました。

カミングアウトが出来たからと言って、自分の何かが変わった訳ではないのですが、今回をきっかけに、自分が抱いていたカミングアウトに対する偏見が、時間をかけてゆっくりと無くなっていくのかなと思うと、楽しみでもあります。