OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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SAORI YOSHIMURA

𠮷村 沙織 (左)

28歳
映像編集
東京都出身
レズビアン

#015 2018年5月撮影

自分のセクシャリティには幼い頃から違和感を感じていた。

「女らしく」を強要されるのが嫌。でも「男になりたいの?」とは違う。

無意識のうちに、「こんな気持ちは今だけ」「大人になったらきっと変わるんだ」「時間が解決してくれる」と信じていた。

しかし、当然そんなわけはなく…。

「このままだと自分は一生幸せになれないかもしれない」
逆に大人になればなるほど、その違和感は私を苦しめた。

そんな「大人」として、ようやく開き直れたのが、24歳の時。

「自分の人生は自分で選ぼう」とようやく決心することができた。

だから、私の初めてのカミングアウトは、
自分自身へのカミングアウトだったと思っている。

今では、気のおけない仲間や、大切な人がいて。
苦しんでいた時間を取り戻すように、今まで知ることのなかった幸せがたくさん私のところにやってくる。

そして、その環境は、私に多くの自信を与えてくれた。

昔の友人たちにも、少しずつカミングアウトをしている。
みんな「幸せそうで嬉しいよ」と言ってくれるのは、自分が自信を持てるようになれたからだと思う。

私にとってカミングアウトとは「自信」。
「自信」とは、自分の価値を信じること。

最後に、
このような素晴らしいプロジェクトに参加できたことに、心から感謝します。

MIZUKI SAKAI

境 瑞貴 (右)

29歳
カメラマン
茨城県出身
レズビアン

#015 2018年5月撮影

私は高校生の頃からカナダに留学していたため、国や民族、宗教だけでなく性においても多様なバックグラウンドを持つ人たちが集まる多文化共生社会の中で青春時代を過ごしました。

そのためか、友人や職場の親しい人たちには当たり前のように自身のことを伝えていたので、カミングアウトという感覚はありませんでした。

マイノリティであることを忘れてしまうほど、楽しく穏やかな日々を送れてきた自分は幸せだと思います。

ただ、家族には本当のことを言えないでいました。あえて伝える必要はないのでは?と考えていたのです。

そんな中、大切な人に出逢い考えが変わり、家族へのカミングアウトに繋がりました。

自分たちのこれからの幸せを考えると、それはとても自然なことでした。

カミングアウトしたことで、より自分自身を認めることができたように感じています。

多数派であることが”普通“ではないですし、立場や場所が変わればいくらでも常識や正義すらも違ってくると思います。正解なんてないのかもしれません。

カミングアウトすることが全てではないと私は思います。様々な選択がある中で、私にとってカミングアウトは大切な人と生きていくための第一歩でした。自分らしい幸せのカタチに近づくための道だったのです。

愛おしくて特別なこの日常を大切にしていきたいです。

一人でも多くの人が自分の幸せに近づけますよう願っています。